iDeCoの12月の新規加入者は約3.8万人、加入者総数が180万人突破
国民年金基金連合会が2月1日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると、12月の新規加入者数は3万7,944人で加入者総数は181万7,296人になった。従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(中小事業主掛金納付制度)は、実施事業所数は2,343事業所、対象従業員数は1万4,901人になった。
12月の新規加入者の内訳は、第1号加入者が3,991人(前月3,990人)、第2号加入者は3万2,261人(前月2万7,346人)、第3号加入者は1,692人(前月1,569人)となった。なお、第2号加入者の中では、企業年金なしの新規加入者が1万9,311人(前月1万7,116人)、共済組合員(公務員)の新規加入者は8,026人(前月6,009人)となった。
加入者の内訳を前年同月比で比較すると、第1号加入者が前年同月比32.1%増、第2号加入者が同13.5%増、第3号加入者が49.5%増と、前月に引き続いて第1号と第3号加入者の増加が目立った。第3号加入者については、8月以来5カ月連続で前年同期比20%以上の増加が継続している。コロナ禍で資産運用に関する関心が高まっているといわれているが、第1号加入者と第3号加入者の増加が目立っているのは、自営業者やパートタイマーなどの短時間労働者にとって、コロナ禍において就業時間の短縮など経済的な不利益を多く被ったことが影響しているのかもしれない。
一方、加入者の掛金額(月額平均)が前月に引き続き上昇した。加入者掛金の平均は、制度加入者の範囲が広がった2017年1月以降に平均掛金額が上昇し、2018年3月には平均1万6,222円になった。その後、徐々に平均値は下落し、2020年7月には1万5,584円まで低下した。その後、徐々に掛金額が上昇し、20年12月には全体平均で1万5,626円になった。特に、第2号加入者で企業年金がない層の平均掛金額は1万6,203円となり、18年3月当時の1万6,210円と変らない水準になっている。「自助努力」に対する意識の高さは、企業年金のない第2号加入者の平均掛金額にも表れているようだ。
出所:モーニングスター作成
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