iDeCoの9月の新規加入者は約3.8万人、引き続き第1号と第3号被保険者の加入伸びる
国民年金基金連合会が11月2日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると、9月の新規加入者数は3万7,747人で加入者総数は172万4,017人になった。昨年末146.5万人から、毎月3.5万人ほど新規加入者を積みあげて、170万人の大台に乗せた。月間新規加入者数は前月比1,098人増、前年同月比では2,275人増と、着実に増加している。また、従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(中小事業主掛金納付制度)の実施事業所数は2,009事業所と2,000の大台にとどいた。iDeCo+の対象従業員数は1万3,124人になった。
9月の新規加入者の内訳は、第1号加入者が4,467人(前月4,162人)、第2号加入者は3万1,572人(前月3万732人)、第3号加入者は1,708人(前月1,755人)となった。なお、第2号加入者の中では、企業年金なしの新規加入者が1万9,071人(前月1万8,119人)、共済組合員(公務員)の新規加入者は7,594人(前月7,615人)となった。
加入者の内訳を前年同月比で比較すると、第1号加入者が前年同月比22.9%増、第2号加入者が同3.8%増、第3号加入者が21.3%増と、前月に引き続いて第1号と第3号加入者の増加が目立った。コロナ禍で、観光業や飲食、小売りなど、対面サービスの売上が大きく落ち込み、その従事者が職を失う事態に陥っている。どちらかといえば、小規模事業者が多い第1号被保険者やパートなどで就労時間が短い第3号被保険者の加入が伸びているのは、収入が不安定であるため、将来の備えをしっかりすることによって今は耐える生活をしても老後の安心は確保したいという思いの表れだろうか。このようなiDeCoを頼りに加入する人たちを、運用面でサポートするなど、バックアップする体制を充実させたい。
iDeCo新規加入者数の推移

出所:モーニングスター作成
【関連記事】
・iDeCoの8月の新規加入者は約3.7万人で前年同月比9.4%減、第1号と第3号は伸びる
・iDeCoの7月の新規加入者は約3.3万人で前年同月比10.9%減、コロナ外出自粛の影響か
・iDeCoの6月の新規加入者は約3.1万人で前年同月比0.9%増、平均拠出額はジワリと低下
バックナンバー
- 株安と円高で純資産総額は6カ月ぶりに減少、「S&P500」連動型への資金流入目立つ=DC専用ファンド(2025年2月) ( 2025/3/12 12:00)
- 「S&P500」など先進国株式インデックスファンドに資金集中、iDeCo新規加入者は2倍増=DC専用ファンド(2025年1月) ( 2025/2/12 10:50)
- 「S&P500」連動型インデックスファンドに資金流入が加速=DC専用ファンド(2024年12月) ( 2025/1/15 09:05)
- 1,500億円を超える大規模な資金流入を記録=DC専用ファンド(2024年11月) ( 2024/12/11 15:16)
- 米国株式の上昇で外国株式インデックスファンドの人気が盛り上がる=DC専用ファンド(2024年10月) ( 2024/11/13 14:33)
- 46カ月連続の資金流入が継続するも流入額上位ファンドの顔ぶれに変化=DC専用ファンド(2024年9月) ( 2024/10/09 16:03)