iDeCoの5月の新規加入者は約2.2万人で前年同月比5.3%増、加入者総数160万人突破
国民年金基金連合会が7月1日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると、5月の新規加入者数は2万1,556人で加入者総数は160万3,190人になった。月間新規加入者数は4月と比べて1万633人減少したが、前年5月と比較すると1,093人(5.3%)増えている。例年5月は新規加入者が少ない傾向にあり、今年は、新型コロナウイルスの影響で全国的に外出自粛が続いていることを考えると、根強い加入ニーズがあることがうかがえる。一方、従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(中小事業主掛金納付制度)は、実施事業所が18事業所の伸びにとどまり、毎月100事業所程度は伸びていた状況が明らかに鈍化している。
5月の新規加入者の内訳は、第1号加入者が2,553人(前月3,164人)、第2号加入者は1万7,998(前月2万7,689人)、第3号加入者は1,005人(前月1,336人)となった。第2号加入者の中では、企業年金なしの新規加入者が1万556人(前月1万6,567人)、共済組合員(公務員)の新規加入者は4,317人(前月6,365人)となった。
5月の新規加入者は、例年ゴールデンウィークの連休などの影響で、年度を通じて加入者数が少ない月にあたる。今年は新型コロナウイルスの感染抑制を目的に発せられていた緊急事態宣言は5月25日に全面解除されるまで、東京都など大都市圏での事業や移動が制限されていた。その後、経済活動の再開は、段階的に実施されたため、6月いっぱいは、自粛の影響が何らかの形で残った。かつ、6月下旬にかけては、東京などで新規感染者が再び1日あたり50人を超えるなど感染拡大が懸念される事態になっている。このようなコロナ感染の影響がiDeCoについて、加入者の拡大のブレーキにならないか見守っていきたい。
iDeCo新規加入者数の推移
出所:モーニングスター作成
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