iDeCoニュース

iDeCoの1月の新規加入者は4万人超、加入者総数は230万人を突破

2022/03/01 10:26

 国民年金基金連合会が3月1日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると、1月の新規加入者数は4万1,645人で加入者総数は230万9,757人になった。1月の月間の新規加入者数が4万人を上回ったのは初めてで、iDeCoへの新規加入ニーズが依然として高水準にあることがわかる。なお、従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(中小事業主掛金納付制度)は、実施事業所数は3,967事業所、対象従業員数は2万4,975人になった。

 1月の新規加入者の内訳は、第1号加入者は5,458人(前月4,924人)、第2号加入者は3万3,670人(前月3万3,516人)、第3号加入者は2,517人(前月2,143人)となり、全ての年金保険種別で前月を上回る加入者になった。なお、第2号加入者の中では、企業年金なしの新規加入者が1万9,925人(前月2万49人)。共済組合員(公務員)の新規加入者は8,239人(前月8,215人)となった。

 1月の新規加入者数は全体では前年同月比7.5%増となり、1月の月間加入者数として初めて4万人の大台に乗った。iDeCoへの新規加入は、2017年1月に第3号被保険者や公務員も加入できる現在の制度に改正され、加入者が激増したが、その17年1月の加入者総数が2万6,705人、18年が3万7,767人、19年が2万9,529人、20年が3万1,502人、21年が3万8,739人だった。例年、1月と5月は新規加入者が低い傾向があり、3月と9月に加入が盛り上がるという傾向がある。その少ない傾向の1月に4万人を超える加入者があったことは、総じてiDeCoへの加入意欲が高まっていると考えられる。

 今年は4月に、厚生年金等の公的年金の受給開始を75歳まで遅らせることができるようになる(現在は70歳が上限)ことに続いて、5月にはiDeCoの加入可能年齢が65歳まで引き上げられる(現状は60歳が上限)。そして、10月からは、掛金の管理がシステム上で一元化できるようになったため、これまで会社員は就業先の確認を経てしかiDeCoの加入手続きができなかったが、自らの意思だけでiDeCoへの加入が可能となる。これまでは、企業型DCに加入している従業員が、iDeCoに加入を希望しても、いちいち会社に書類を出して会社の確認を経た上でないとiDeCoへの加入ができなかったため、手続きの煩雑さを嫌ってiDeCoへの加入申請を断念した人も少なくなかったと思われる。このような制度改正によって、iDeCoの加入が一段と進むものと期待される。

202201.jpg

出所:モーニングスター作成


【関連記事】

iDeCoの12月の新規加入者は4万人超、公的年金の減額発表で再び関心高まるか?
iDeCoの11月の新規加入者は約3.7万人、運用の成功体験が加入者増のエンジンになるか?
iDeCoの10月の新規加入者は約4.2万人、加入者総数は220万人突破

    
    

バックナンバー

  1. 44カ月連続で資金流入が継続、先進国株式を筆頭に国内株式にも資金が流入=DC専用ファンド(2024年7月) ( 2024/8/07 15:57)
  2. 「先進国株式」への旺盛な資金流入が継続、国内株式は2カ月連続で資金流出=DC専用ファンド(2024年6月) ( 2024/7/05 17:54)
  3. 円安傾向が外国株式投資を促した?「先進国株式」への資金流入額が歴史的な規模に=DC専用ファンド(2024年5月) ( 2024/6/07 17:33)
  4. 資金流入額トップ10に国内株ファンドが大量にランクイン、パフォーマンス上位はアクティブが席巻=DC専用ファンド(2024年4月) ( 2024/5/10 17:12)
  5. 資金流入額トップを爆走する先進国株式、バランス型やREITにも資金流入が拡散=DC専用ファンド(2024年3月) ( 2024/4/08 18:12)
  6. 先進国株式に月間500億円を超える過去最大の資金流入、国内債券から資金流出継続=DC専用ファンド(2024年2月) ( 2024/3/08 17:12)