DC専用ファンド(2021年1月)、DCファンドに高水準な資金流入が続くものの国内株式からは資金流出
DC専用ファンドの2021年1月の純資金流出入額は約409億円の流入超過になった。前月(12月)に引き続き、高い水準で資金流入が続いている。先進国株式が前月(資金流入額159億円)を上回る181億円の資金流入になった他、バランスが約148億円の資金流入と前月(同180億円)に続いて高水準の資金流入になった。一方、国内株式は約7.5億円の資金流出となった。その他の資産に資金流入が続いている中で唯一資金流出セクターとなった。
国内株価は日経平均株価が前月比0.8%上昇したものの、TOPIX(東証株価指数)は同1%の下落となるなど、米国株価が史上最高値を更新する中で値動きの鈍さが敬遠される要因になっているのかもしれない。DC関連の運用はTOPIXをベースに投資していることが多かったが、近年の値動きは日経平均株価が優位(21年1月末現在で、過去1年間のトータルリターンはTOPIX7.38%に対して日経平均株価は19.21%)に推移しており、同じ国内株式に投資しているにしてもTOPIX型を売却し、日経平均型やアクティブファンドなどに乗り換える動きも出やすい。
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※1月は推計値
出所:モーニングスター作成
DC専用ファンド全体の純資産総額は約7兆1,726億円と前月から約939億円増加し、史上最大を更新した。資産配分状況は、株式ファンド43%、債券ファンド19%、バランスファンド36%という割合だった。株式ファンドは前月に比べて1%比率を高めた。(※個別のDC規約では、DC専用ファンド以外のファンドを制度に採用している場合があるため、DC専用ファンド全体の純資産総額は、国内DC制度全体で運用されているファンドの残高とは一致しない)
![MS2101.jpg](https://ideco.wealthadvisor.co.jp/img/MS2101.jpg)
出所:モーニングスター作成
■資金流入額トップは、「DIAM 外国株式インデックスF
DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキングは、前月同様に第1位が先進国株式インデックスファンドで、前月の野村アセットマネジメントの「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」に代わって、アセットマネジメントOneの「DIAM 外国株式インデックスF
一方、「DC世界経済インデックスファンド」(三井住友トラスト・アセットマネジメント)、「インデックスコレクション(バランス株式30)」(三井住友TAM)、「分散投資コア戦略ファンドS」(三井住友TAM)など、株式と債券に分散投資するバランスファンドも資金流入トップ10に入ってきた。バランスファンドは、DC運用において安定的な収益確保が期待できる点が評価され、中核ファンドとして検討するように推奨されるケースが多い。前月までは、ほぼ株式のインデックスファンドで占められたような資金流入トップ10に、バランス型がランクインするようになってきたのは、先進国株式への高値警戒感とともに、元本確保型商品から変動商品への資金シフトが進み始めたとみることもできる。
DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキング
![MFranking.jpg](https://ideco.wealthadvisor.co.jp/img/823f0808ed2d70f3f1d09cd42f0f5aa448f0d3e1.jpg)
※ 2021年1月末時点、資金流出入額は推計値
出所:モーニングスター作成
■リターンは10カ月連続で「
個別ファンドの過去1年間のトータルリターンランキングのトップは、10カ月連続で「
第2位には「DC・ニュー・チャイナ・ファンド」(三井住友DSアセットマネジメント)が前月の第4位からランクアップした。前月2位の「大和住銀 DC外国株式ファンド」(三井住友DSアセット)は5位に後退した。第3位は引き続き「DCダイワ 中小型株ファンド」(大和アセットマネジメント)だった。
トータルリターンランキングは、引き続き国内外の株式を投資対象とするアクティブファンドが好成績を持続している。グローバル株式では、日本を含む先進国株式に投資する「
DC専用ファンドのトータルリターン(1年)ランキング
![TRranking.jpg](https://ideco.wealthadvisor.co.jp/img/76a4781ba9d126d642cff147b6865fc11da5c9c6.jpg)
※ 2021年1月末時点、資金流出入額は推計値
出所:モーニングスター作成
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