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資金流入額トップ10に国内株ファンドが大量にランクイン、パフォーマンス上位はアクティブが席巻=DC専用ファンド(2024年4月)

2024/05/10 17:12

 DC専用ファンドの2024年4月の純資金流出入額(速報値)は約360億円の資金流入超過になった。資金流入超過は2020年12月以降41カ月連続になった。流入額のトップは前月まで10カ月連続でトップだった「先進国株式」(流入額は122億円)に代わって「国内株式」になった。「国内株式」の流入額は241億円で、前月の53億円から4.5倍増と大幅に拡大した。また、前月は資金流入額で第2位だった「バランス」は22億円の資金流出に転じた。「バランス」が資金流出になるのは、2022年2月(25億円の資金流出)以来、26カ月ぶりのこと。一方、「国内債券」は9カ月連続の資金流出となっている。

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 DC専用ファンド全体の純資産総額は約13兆2,443億円と前月から約555億円増加して6カ月連続で過去最高を更新した。残高の内訳は、株式ファンド55%、債券ファンド12%、バランスファンド32%という割合で、前月と比較して株式ファンドの比率が1%ポイント高まった。株式ファンドへの投資比率が55%になるのは過去最高。(※個別のDC規約では、DC専用ファンド以外のファンドを制度に採用している場合があるため、DC専用ファンド全体の純資産総額は、国内DC制度全体で運用されているファンドの残高とは一致しない) 

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資金流入額のトップは「One DC米国株式(S&P500)」、国内株インデックスも上位に

 DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキングのトップは、「One DC米国株式(S&P500)インデックスファンド」になった。10カ月連続でトップだった「野村 外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI(確定拠出年金向け)」は第2位に後退した。また、第3位に「One DC国内株式インデックスファンド」が入ったほか、4位から7位まで、合計5本の国内株式インデックスファンドが入った。これまでの外国株式インデックスファンドが過半を占めるトップ10とは大きく異なる内容に変わった。

「One DC米国株式(S&P500)インデックスファンド」は2022年12月29日設定の比較的新しいファンドだ。米株インデックス「S&P500」を対象とした積立投資は、まず公募投信市場で大きな人気になった。代表的な公募インデックスファンドの「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は既に純資産残高が4兆4,000億円を超える巨大ファンドだが、2022年12月末時点でも1兆5,000億円を超えるファンドとして人気があった。DC市場では外国株式に投資するインデックスファンドとしては、伝統的に「MSCIコクサイ」に連動するファンドが使われてきた。先進国株式を投資対象とした代表的なインデックスで、「野村 外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI(確定拠出年金向け)」などは、まさに「MSCIコクサイ」に連動するインデックスファンドだ。

ただ、ここ10年くらいは、世界の株式市場において米国株式の上昇が目立っていた。実際に、直近のパフォーマンスを振り返ると、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の過去5年間の年率トータルリターンは21.28%で、同じ期間の「野村 外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI(確定拠出年金向け)」の19.17%を上回っている。過去3年(22.04%対19.91%)、過去1年(46.58%対41.62%)と、いずれの期間をとっても米「S&P500」の成績が上回る。パフォーマンス重視の考え方では、米「S&P500」の方が選好されるだろう。

DC専用ファンドでの米S&P500インデックスファンドの提供も進んでいる。4月の資金流入額ランキングでもトップ10には入らなかったが、第12位に「DC米国株式インデックス・オープン(S&P500)」、第15位に「iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス(DC)」、第21位に「野村 米国株式S&P500インデックス(DC向け)」などが続いている。今後、DC市場で「S&P500」人気が、どこまで盛り上がるのか注目したい。今年に入ってからは、日本(日経平均株価)、ドイツ(DAX)、英国(FTSE100)など米国以外の先進国株式インデックスも史上最高値を更新し、先進国株式は全般に好調が続いているだけに、あえて、投資先を1カ国だけに絞るリスクを取るかどうかは、投資家個々の判断によるところだろう。

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トータルリターンは4カ月連続「<DC>トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」

 個別ファンドの過去1年間のトータルリターンランキングトップは、前月と同様に「DCトヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」になった。第2位の「DC次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」、第3位の「野村DC世界株式トレンドファンド」というトップ3は前月と同じになった。日米の株式ファンドがランキングの上位を占めているが、いずれもアクティブファンドだ。米国の大型グロース株に割高感が指摘されるようになっており、個々のリサーチ結果に基づいて魅力的な銘柄をピックアップして投資するアクティブファンドの運用力が発揮されているといえるだろう。

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